2016年9月17日土曜日

あの感動をもう一度味わえたら

先日、私が初めてMINIのステアリングを握った日のブログにコメントをしてくださった方がいる。1台のMINIでかなりの距離を走って、また別のMINIに乗り換えているそうだから、かなりのMINIファンなのだろう。

このブログは、その日のドライブの思い出をいつでも鮮明に思い出せるように記録することを主な目的としていて、どちらかというと自分で読み返して満足するブログだと思っている。よってコメントを頂くことは稀なのだが、折角なので、私も初めてMINIに乗った時の文章を改めて読んでみた。すると、数行読んで「あれ、あの時の感動はどこへ行ったのだろう」と思った。あれから2年余りが経過しており、最近も何度かMINIには乗ったが、初回のような凄まじいほどの感動はもう感じられない。

当時も後にこうなることを少しは覚悟していたが、「慣れ」や「経験」とは恐ろしいもので、同じものが相手でも、何度も接するうちにそれから受ける印象は少しずつ変化してくる。その変化も含めて記録に残すように努めてきたため、同じMINIのドライブに関する文章でも、時期によって書くことは多少なりとも違うはずだ。私は広告のようなレビューを書く自動車評論家ではないし、まだ経験を積む過程の運転歴3年目のビギナーであるから、一つの車に対して立場を固定する必要は全くないと思う。

現在、MINIやBMWに乗っても当時のような感動がないことは勿論寂しい。しかし、何度も乗るのに微塵もマイカーにしたいとは思わない日本車ばかりの中で、MINIやBMWはこれまでに何度も「欲しい欲しい」と書いてきた。見方を変えれば、私がMINIやBMWにすっかり馴染んでいることの証ではないかとも思うわけだ。


そんなことを考えながら、実は近いうちにあのMINIのような感動を再び味わえるかもしれないことを思い出した。感動することを期待するのも変な話だが、それは何かというと、シトロエンである。

私がBMWと同列に愛するのがシトロエン。BMWは祖父の車、シトロエンは父の車だった。どちらも私がまだ車の乗り味などよくわかっていない子供の頃にしか乗ったことがないが、そのデザインやら、雰囲気やら、音やら、オーラだけで大好きになってしまうほど魅力的な車である。幸運にもBMWは「わ」ナンバーだが思う存分ドライブすることができて大変満足している。その一方で、シトロエンはその希少性から街で見かけることすら稀で、「わ」ナンバーを探してもなかなか見つからないのが現実だった。

いつかマイカーを選べる時が来た時に、BMWはしっかり経験があるので問題ないが、シトロエンは自ら運転した経験がないままになってしまうのだろうかと思っていた。ディーラーから試乗車を借りて街を走るだけでは、その車の本当の価値は理解できないと考えているので、可能ならば1日でも2日でも借りて運転してみたい。そもそも、最後のハイドラクティブを積んだC5が販売終了してハイドロ・シトロエンが全滅したから、ディーラーではハイドロを試せなくなってしまったではないか。

こうして諦めかけていたところ、ハイドロ・シトロエンに乗る夢が叶えられそうな案が突如として浮上してきたのであった。先方の事情により今すぐにという訳にはいかないが、私が乗る時までに、そのシトロエンが無事でありますように。

2016年9月5日月曜日

河口湖・山中湖家族旅行2016 (2日目)

早朝に起きて、窓際でゆっくりお茶を飲む...気分は別荘か。朝食も相変わらず貸切状態だった。食後ものんびり部屋で過ごし、10時にチェックアウト。


おなじみの富士浅間神社。道の駅富士吉田では「レーダードームカレー」なるものを発見し、食べてみることに。なかなか可愛らしいカレーだが、意外と辛い! 学食のカレーの辛さより一割増しだ。ゆるキャラの「うどんぶりちゃん」もかわいい。


2日目のメインは、私と妹の希望で「河口湖オルゴール美術館」に。ここは子供の頃から何度も訪れているが、10年近く空いてしまった。昔は広く感じたが、大人になった今だと思ったより狭く感じるのが面白い。細かいところで改装されているものの、目玉の大型ダンスオルガン等はそのままで嬉しかった。


ここにある殆どのオルゴールは、ただ眺めているだけでは演奏してもらえない。ショーを回るだけでも幾つかのオルゴールは聴けるが、興味をもって自らアプローチしていくと、スタッフの方々もそれに応えてくれる、そんな美術館である。

ショー等のイベントを一通り回ったところで、何か物足りないと思ったら、私の好きなディスク・オルゴールを一つも見ていないことに気がついた。どうしても聴かずに帰るわけにはいかないと思い、オルゴールが並べられたフロアに行くと、その様子に気がついた1人のスタッフが対応してくれた。ディスク・オルゴールの演奏が聴きたいと伝えると、奥にある一台のディスク・オルゴールに案内された。専用のコインを入れると演奏が始まるという。コインを入れると...グノーのアヴェ・マリアではないか。当時のヨーロッパで作られたオルゴールは、日本ではマイナーな曲が多く、アヴェ・マリアが流れるとは思ってもみなかった。特にオルゴールが好きな私と母は、その場で固まってしまった。



何故ディスク・オルゴールが好きかというと、ゆっくり円盤が回転する様、その堂々たる風格、そして筐体が大きいことにより音色が深く、柔らかくなるからである。スタッフさんはこの後も何台ものオルゴールを紹介してくれて、オルゴール・メーカーの中でも、音色が比較的柔らかいところとそうでないところがあるなど、数えきれないほどの豆知識も教えてくれた。大人になって、クラシックの知識が豊富な今こそ楽しめると信じて来たが、まさにその通りだった。


ここはヨーロッパのような景観が特徴で、どの角度から見ても美しく見える。妹はこの景色が目当てだったので、既にお疲れの模様。私がオルゴールに熱中したせいで、2時に入館したのに5時になってしまった。10年以上、毎時0分を告げてきたからくり人形のおじさんと噴水のショーを見て、オルゴール美術館は満足のうちにお終いとなった。


最後にショッピングセンター・ベルに寄りつつ、帰路についた。3年前と同様、今回の家族旅行も私主導で計画したが、成功してよかった。月曜日なので中央自動車道の渋滞もなく、スムーズに帰宅。私はBMWを返さなければならないので、そのまま御茶ノ水方面へ...


無事に駐車場に到着し、残された時間を車内で過ごす。取扱説明書を改めて開くと、これだけでますますBMWファンになってしまった。1ページ目にはこう書かれている。

「車をよく知れば知るほど、その真価を発揮させることができます。」

この一言は...自社製品の性能に自信があるからこそ書けるはずだ。さすがBMWではないか! ドイツ本国版なども同様なのか気になるところである。


車検証を確認すると、車検満了日が9月30日、要するにあと1ヶ月弱でこのBMWも生涯を終えることがわかった。最盛期は10台以上配備されていたE87も、今やこの赤い1台のみ。そして16万kmを超えているとなれば、さすがに中古車市場に出ることも考えにくいだろう。

ここ最近は毎回「最後のドライブになる」と覚悟して乗ってきた。予約サイトを確認すると、25日で予約は終了となるようだ。念のため予約しておくが、もしかしたら今回が最後かもしれない。いつにも増して後ろ髪を引かれる思いで駐車場を後にした。

2016年9月4日日曜日

河口湖・山中湖家族旅行2016 (1日目)

3年ぶりとなる家族旅行は、前回私の運転するトヨタ・アクアで行った場所と同じ、河口湖・山中湖であった。今回選んだ車はBMW。意外なことに通常のレンタカーとかかる費用が大差ないことがわかったため、かなりくたびれているが思い切って1泊2日の旅行を共にしてもらうことに決めた。

前日夜に引き取り、自宅へ戻る途中に、ポーンという音と共にオイルの警告灯が大きく表示された。AT辺りから若干の異音が感じられる程度で調子が良く安心していたところだったので、明日からの旅行が決行できるのか突然不安が生じてしまう。

車を停めて説明書を読むと、どうやらエンジンオイルが必要とされる量の下限に達したとのことらしい。「わ」ナンバーだから整備はしっかりしているのかと思いきや、まさかこのような目に遭うとは。運転中止を覚悟してサポートに連絡すると、「お手数ですがオイル補給をお願いします」とあっさり返答。了承したものの、どうすればいいのかよくわからないので父に相談してみる。2人揃って「エンジンオイルって交換するものじゃないのか」とも思ったが、説明書にも「1L補給して下さい」と記載があるので従うしかない。この日は23時を回っていたので、明朝の出発前にガソリンスタンドに駆け込むことにした。マイカーでもないのにこんな体験をさせてくれるとは面白いと思えてくる。

翌朝、開店して間もないガソリンスタンドでオイル補充をお願いすると、それ以上私からは何も言わなくても全て店員が把握して、まだ1kmしか走っていないのにモクモクと湯気(?)が上がる補充口を眺めていると、あっという間にオイル補充は完了した。E87はオイルレベルをメーターでしか確認できない仕様になっており、改めて確認するとOKと出た。とりあえず一安心。


準備を整え、出発。前のE36から約7年振りにBMWに乗る私の家族は、走り始めてすぐ「やっぱりBMWだよね!」と盛り上がった。どっしりとした乗り味、安定感、ドイツ車の価値がわかる家族で嬉しい。親から「こんなのもうBMW買うしかないじゃん」と言われて、私が否定するわけが無い!

いつものように談合坂SAで休憩を挟み、河口湖に到着。ほうとうを食べて大石公園の流れもいつも通り。いつも通りだけど、日常を離れて疲れを癒すにはこれが一番である。微かにラベンダーの香りの残る湖畔を散策して、喫茶店に入ると強い雨が降り出した。優雅に湖畔を散策できたのは奇跡だったのだろうか。

コーヒーを飲みながらのんびり過ごし、雨が止んだので再び湖畔まで行ってみると、鴨の群れがここぞとばかりに現れて目の前を横切って行った。なんて長閑な世界だ。


この後、妹の強い要望で河口湖ハーブ館に行くが、凄まじい匂いの数々に驚いてばかりだった。山中湖の宿泊施設周辺がお祭りによる交通規制で混雑するとのことで、早めに向かう。ちょうどチェックイン時刻5分前に着いてみると、実はとある大学の施設なのだが、 日曜日だからか宿泊客は私達一家を除きゼロというお知らせが。食事から大浴場まで全て貸切となり嬉しい反面、申し訳ない気分にもなってしまう。

この日は近くの神社でお祭りがあるという紹介を受け、行ってみることにする。神社への道は街灯がなく、ぼんやりと提灯が並ぶ。都会に住む私達には慣れない暗闇だが、たまらない雰囲気がある。次第に屋台等が増えてくると、予想外の子供の多さに驚いた。そして沿道の(かなり立派な)家々が開放されていて、子供達が自由に出入りしている。東京ではまず見られない光景に驚きの連続と同時に、地域住民の皆でお祭りを楽しもうという暖かみのある雰囲気を感じていた。そのまま進むと神社にたどり着くが、ここでまた驚いたのは、参拝者全員にお祓い(だと思う)をしていたことと、お餅を一ついただいたこと。このような神社のお祭りは初めてで感動してしまった。観光の要素が出てくる都会のお祭りと異なり、こちらはきっと昔ながらの形が残っているのだろうと思う。最後に、ずらりと並んだ太鼓の演奏を聴いた。地面に直に置いた太鼓の響きは全身を揺さぶるほどの迫力あるもので、おまけに演奏が格好良いあまり完全にやられてしまった。このお祭りは凄い。

日曜日から火曜日まで続き、夜遅くまで神輿など様々なイベントが続くことが特徴らしい。時々花火が上がるのだが、23時になって就寝準備をしている間も容赦なく打ち上げていて、最後まで驚かされ続けた。


昨夜から非日常が続き、すっかり疲れてしまった。長い間楽しみにしていた、素敵な部屋で寝る時間がやってきた!

(続く)

2016年8月28日日曜日

アストンマーティンとホンダ


アストンマーティン DB11 V12 2,380万円
ホンダ NSX V6ハイブリッド 2,370万円

あなたはどちらを選びますか

2016年8月15日月曜日

ノープランで諏訪湖花火大会へGO

4Dドッペルグループの夏休み企画として草津方面へのドライブを予定していたが、当日になりバーミリオンさんの「諏訪湖花火大会があるよ」の一言がきっかけで行き先を変更することになった。日本でも有数の大規模な花火大会である「諏訪湖祭湖上花火大会」は存在こそ知ってはいたが、意外にも一度も行ったことが無い。ただ、この前後に毎日行われている小規模なものであれば家族旅行で行ったことがあるので、その環境は一応知っている。

あの「ホンモノ」の花火大会の日にちょうど重なったということは、これはもう行くしかないだろう。朝9時、完全なるノープランの長距離ドライブが決まった。

中央自動車道は車間距離が近すぎることにより時折小さな渋滞が発生するが、概ね流れている。甲府を過ぎると混雑は解消するものの、天候が不安定で雨が降ったり止んだりを繰り返した。花火大会は雨天決行とのことなので、それを信じて諏訪湖を目指す。双葉SAでは神出鬼没の東横ドリームさんに驚く。


12時頃に諏訪ICを降りると、国道20号線はじわじわと混雑していた。しばらく走る中でコンビニやレストランが全くと言っていいほど見かけないことに気がつき、地図を見るとこのまま諏訪湖まで渋滞、そしてすぐ真横の道を進んだ先にある霧ヶ峰へ30分で行けるようなので、山の上のレストハウスで昼食をとることにした。

霧ヶ峰、車山高原、美ヶ原といったところは、10年以上前に家族旅行で来た大好きな場所であり、自らの運転でこれまでにないほど近づいたからには、一つくらい寄らずにはいられないのだ。残念ながら、霧ヶ峰が大雨であることと、諏訪湖周辺の道路がかなり混雑していることを踏まえて、今回は車山高原まで行くのは断念した。とは言え、霧ヶ峰高原のスキー場に併設されたレストハウスに着いて車から出た時の素晴らしい空気だけでも、忘れられないほど満足した。山中湖の空気も美味しいけれど、長野の高原の空気の美味しさは群を抜いているではないか。


霧ヶ峰のとあるレストハウスは、花火大会のおかげか客がほとんどおらず、しばらく貸し切り状態が続いた。皆でカレーを注文し、この後の流れについて相談する。まぐまぐさんが諏訪市の運営するウェブサイトから花火大会に関する情報を発見したので見てみると、沿線道路や中央線、各駐車場の混雑状況などについて、非常に詳しく書かれていて驚いた。特に、15分から30分毎に更新という頻度が凄い。この諏訪市の手のかけようには、軽く感動を覚えた。年に一度の一大イベントなのだから当然かもしれないが、ここまで知りたい情報を丁寧にわかりやすく載せている自治体など今まで見たことが無い。

カレーを食べ終わる頃には、外の雨はかなり強まってきて、諏訪湖の状態が気になる。とりあえず、歩行者天国の遥か西にある、まだかなり空いている駐車場を目標にすることにした。

霧ヶ峰を出発する前に、この草原を少しだけ味わう。リフトの横に黄色い花畑が広がっていて、空気は美味しく...雨が強いあまりカメラが心配なので諦めて車へ戻り、出発。次ここに来る時は晴れであることを願って。



諏訪湖に戻る、ちょっとその前に。霧ヶ峰に上る途中、ふとシトロエンBXが停まっているのに気がついてしまったのだ。まさかこんなところで見るなんて! 月極駐車場ではあったが、どうしても間近で見たかったので入らせてもらう。それはもう綺麗な、赤い19TZIだった。偶然にも私が乗ってきたBMWも赤だったので、並べてみる。図らずも大好きなBMWとシトロエンの感動の並びが実現してしまったが、皆を待たせているのですぐに出発する。


国道20号線に戻り、少しだけ車と人の渋滞に耐え、「終末処理場臨時駐車場」に車を停めた。会場まで20分ほど歩かなければならない場所だが、ノープランで来た割には無事に車を停めるところまできたので、とりあえずは安心である。

歩行者天国にたどり着くと、かなりの人ごみに圧倒された。関東から、関西から、色々な人が集まってくるこの場所は独特の雰囲気を感じる非日常的な世界だ。延々と屋台が列を成し、東横ドリームさんは500円玉を握りしめて屋台に吸い寄せられて行くが、私は我慢してコンビニで食料を調達。コンビニももの凄い混雑で、一日だけで一ヶ月分の売り上げを超えるのではないかと思うほどである。


元々は今回のドライブのメインイベントの一つとして予定していた温泉だが、諏訪湖周辺で入ろうと思ったら「花火大会のため営業時間短縮」となっており、仕方がないので上諏訪駅から中央線に乗って隣の下諏訪駅で降り、温泉を探すことにした。ちなみに、中央線では往復とも南武線からはるばるやってきたE233系に乗車。ドライブと一緒に鉄分も補給できるとは。

下諏訪駅を出ると、街は上諏訪駅の混雑が嘘のように閑散としている。まぐまぐさんが温泉を見つけたので歩いて行くと、そこは銭湯だった。いや、見た目は銭湯だが、お湯はまさに温泉なのだ。料金も230円と、予定していた行き先の観光地と比べてあり得ないほどの安さで、石鹸も備わっていない潔さ。しかし、侮ってはいけない。というのは、お湯が今までに体験したことが無いくらいに熱かった! 初めは指すら躊躇うほど熱く感じたが、何とか肩までつかることができた。しかし、5分しかつかっていなかったのにも関わらず、全身が芯からホカホカに暖まっているではないか。この後、下諏訪駅まで戻り、電車に乗って冷房の風に当たっても、まだまだ体はホカホカとしてじわりと汗をかいている。こんなに効果を感じた温泉も初めてであった。


歩行者天国は相変わらずの人ごみだ。一方で、花火が見えそうな芝生の周辺は完全に埋まり、私たちはどこで花火を見ようか迷い続けていた。時刻は18時を過ぎ、開始まで1時間となったものの、場所は決まらない。実は、半数近くの駐車場は午前中に満車になっていて、芝生の明らかに良さそうな場所は綺麗に埋まっている。恐らく多くの人たちはこの花火大会の常連なのだろうと思った。対する私たちは、当日になって行くことを決めた初心者である。そう言えば、都会の花火大会と違い、ここは若い家族やカップルしかいないようだ。日帰りの人たちは、帰りは確実に深夜遅くになるだろうし、気軽に来るのは難しいだろう。

1人1000円の有料席の利用も考えたが、結局、私たちは花火大会のメイン会場から少し西に逸れた橋の上に陣取ることにした。


19時近くになり、花火が始まった。心配された雨も上がり、少し肌寒い中ではあったが、最後のナイアガラまで綺麗に見ることができた。

ここの花火は明らかに多く、そして大きい。昭和記念公園の花火では終盤に見られるような大きさの花火が序盤から次々と打ち上がり、とにかく贅沢な花火大会だ。実はこうした花火大会に来るのは小学生の時以来で、10年以上経っている。すると、絶対に10年前にはなかったはずの新しい花火と思われるものも幾つか見られた。虹のように七色に光が変わる花火や、フラッシュのように素早く瞬く花火などは、今までに見たことはないと思う。意外にも、青い花火が新鮮で印象的だった。

コンビニで買い込んだお菓子を皆で食べ、寒い風に耐えつつ(半袖で来てちょっと失敗したが突然来たので仕方ない)、2時間(!)に及ぶ花火大会を満喫した。山々に囲まれた広い湖に上がる花火と、その音が山に思いっきりこだまする様子は、都会では絶対に味わえない絶好のシチュエーションである。誰もが花火大会のためにこんなに遠くへ来るのには、理由があるのだ。

花火を楽しむ傍ら、私は東京への帰りをどうするのか検討を重ねていた。この混雑だと確実に諏訪ICまで渋滞に巻き込まれるだろう。下手をすると駐車場から出るのにも時間がかかるかもしれない。21時に花火大会を終えて、駐車場まで20分、出発準備に10分、諏訪ICまで1時間、東京まで3時間、途中のSAで休憩を挟むとして...スムーズに行っても午前2時、遅ければ3時や4時となっていくはずと考え、覚悟した方がいいと皆に伝える。

そろそろ終わり、という時になって、そそくさと帰り始める人々が目につくようになる。花火が終わる前に早く帰る人たちは渋滞を避けるためだと思うが、折角ここまで花火大会のためにやってきて、最後まで見ずに帰るというのも腑に落ちない。私たちは最後まで見届けることにした。何故か「ふるさと」をBGMにナイアガラを迎え、初めての諏訪湖花火大会は終わった。

(花火の写真はYouTubeにアップロードした動画からのスクリーンショットです)

さて、ここからが大変である。予想通り、諏訪ICへ向かう大渋滞に私たちは巻き込まれ、ICに着く頃には22時半を過ぎていた。日帰りなのに22時にまだ長野にいる経験をするとは、誰が想像しただろうか。信号が青になった時に1台進めるかどうかというペースには絶望しかけるが、中央自動車道上り線は思ったより空いていて安心したのも束の間、とんでもない豪雨にたまらずペースを落とさざるを得ない状態になる。台風が近づいているからなのかよくわからないが、運転中に遭遇した豪雨としては明らかに過去最高レベルだ。断続的に降りながら大月周辺まで続いた。こんなのは初めてである。

双葉SAで休憩中に午前0時を迎えた。まだまだ先は長いところ、皆が起きていてくれるのが幸いで、私も深夜だというのに眠気はゼロ、買っておいた食料のおかげで空腹も何とか問題なさそうだ。

調布ICまで戻ってくる頃には2時を過ぎていた。順番に皆を家まで送り届け、最後にまぐまぐさんを降ろす頃にはもはや4時近く。車は8時までに返す必要があるので、何時に帰ってくるかどうかで行動パターンを考えておいたのだが、想定としては殆ど最悪に近いパターンを選ぶことになった。一旦家には帰るが、荷物を置いて、寝ずに御茶ノ水まで返しに行くというものである。4時に自宅についたので荷物を最低限にして降ろし、少し休憩してから再度出発することにした。その前に、少しだけ撮影タイムを。

いつも借りているこのBMWは既に最後の一台となっていることから、乗る度に、今回こそ最後のドライブになるかもしれないと考えながら臨んできた。確認したところ車検が9月までのようなので、もうそろそろ貸し出しが終了となってもおかしくはない。そもそも新たな異音や傷、凹みが増えており、ユーザーが集中してこの一台を使うようになってから状態は悪化する一方だ。悲しいが、せめて私はできる範囲で大切に乗ろうと心がけている。ちなみに今回は、ボディが埃まみれだったので洗車機にかけてから出発していた。


4時半になり、空が明るくなってきた。寝ずに24時間ドライブすることになるのは、昨年3月のMINIで伊豆半島に行った時以来だろうか。寝ていないのに相変わらず眠気はどこかに飛んで行ってしまっている。車が好きなあまり、運転を続けている限りは眠くならない。

しかし、さすがに疲労は限界が近づいていたのか、ある交差点を渡る時に信号が青ではなかったような気がした。横の信号が赤になったので正面が青になったはずという感じで車を前に進めたが、通過する際の一瞬、信号が青ではなかったような...ついでに「時差式」の看板もあったような...どうか青だったことを祈るが、一瞬の記憶にはどうも疑問が残る。そもそも、青だったか定かな記憶がないこと自体がおかしい。未だ眠気がない中、さすがに疲労で集中が切れたことに気がつき、すぐに車を路肩に寄せて一旦休む。反省しつつ、残りの数キロのために再び走り始めた。今後はこのようなトラブルが起こらないよう、ハードなドライブは控えるようにしたい。自ら事故を起こすようなことは絶対にしたくないし、車に申し訳ない(最後の最後に嫌な思い出となってしまったが、戒めのために記録する)。


昨日5時に起床してから24時間(!)が経過した5時過ぎ、無事に御茶ノ水に到着した。友人と一緒に花火、温泉と実に濃い一日を過ごし、476.7kmを駆け抜けた。ノープラン、豪雨、疲労の中、本当に無事で良かった。ノープランだったこともあって、一緒に乗っていた3人に色々と助けてもらい、なんだか「皆で完成させたドライブ」という印象を持った。帰ってきた時の達成感は、かなりのものがあった。


おわりに、私のBMWへの想いはこれまでに色々書いてきたが、そろそろ書くことが面倒になってきた。というとこのブログが終わってしまいそうだが、そうではない。「何故それが好きなのか」との質問に対して「だって、それが好きだから」で返したくなったからである。よく、「好きであることに理由など要らない」という言葉を見かけるが、まさにそれかもしれない。今まで「どうしてBMWが好きなのか」を文にしてみては読むのも面白かったが、今の私の文章を書く力では表せていないことがあまりにも多すぎるのだ。

また、自分の好きな車を他の車と比較して、如何に自分の好きな車が素晴らしいかを語る文章は至る所に溢れているが、一々A車とB車を比較することも馬鹿馬鹿しいと感じるようになった。自動車評論の世界はいつも同じような車と車の比較ばかりでうんざりしている。BMWはBMWだし、トヨタはトヨタなのだから、好きなものを選べばいいじゃないか。

BMWが好きだから、黙ってBMWに乗ればいい。私は黙ってBMWに乗る。それだけです。