2015年8月28日金曜日

北海道Road Tripの記録 Part 4

東日本ロード・トリップ
2015年8月28日(4日目)
北海道日高郡新ひだか町〜北海道河東郡上士幌町
走行379km
総合1718km
スバル インプレッサスポーツ 1.6i


朝、目が覚めてからも寝袋の中でのんびりしていると、道内を震源とする地震が起きた。たったの震度1だったが、細い足で高床式となっているバンガローの中は体感で震度2以上はあったような気がする。またしても朝から妙な気分になった。バンガロー内は乾燥しており、2人とも喉が痛いというので、持参していた薬が早速役に立つ。私は2泊以上の旅行ではどこかで体調を崩すことがあったが、これまでのところ問題は起きていない。というのも、今回は今までの旅行や小学生の時のジャンボリーの反省を生かして、水分補給は欠かさず、寒さ対策として冬用の衣類を何枚も重ね着できるように用意しているからだと思う。荷物を自由に持っていくことが出来るのは、東京から自ら運転する車の強みだ。飛行機で北海道入りしていれば、これほど快適にはならないだろう。


キャンプ場を出発し、まずは襟裳岬を目指す。地図でもはっきりと見える、中央に近い南端にあるあの出っ張りである。襟裳岬への道はこれまでと同じような、右が海で左が山の景色が続く。そろそろ距離感覚が麻痺し始めて、青看板に示された54kmという数字も何とも思わなくなってしまった。

襟裳岬へは友人の先導だったので、私は後ろからバイク2台を追いかけていた。この形態は今後多くなるが、後ろからバイク2台を見ていると羨ましいことが一つだけある。それはインカムを使って会話できることだ。2人は度々一緒に走る機会があり、走行中でも会話できるインカムを常備している。今回、インプレッサで同行する私も何とかしてインカムか、それに代わるトランシーバー等を使えればと検討したが、如何せん価格が高く、耐久性は期待できず、そもそもいずれもバイクと車の間で使用するには相性が悪いようで、採用を断念した経緯がある。よって私は予め各日分用意した音楽のプレイリストをひたすらドライブミュージックとして流しながら、1人で過ごしていた。1人でドライブするのは全く問題ないのだが、会話がいつでもできるのは羨ましい限りである。それにしても、どうしてバイクはさりげなくポーズをとるだけでこんなにもかっこいいのか!


28日は、北海道上陸後、初めて晴れ間が見えた日でもある。計画時のルートは道南から留萌を経由して時計回りだったが、道東方面の天気予報が良かったため、それを信じて反時計回りに急遽変更した。それでもなかなか天気は悪いままで、時折小雨になるほどであり、気分がそれほど盛り上がらずにいたのが正直なところだった。しかし襟裳岬が近づくにつれ、次第に晴れてきたのだ。残っている雲は非常に高い所にあり、空が広く感じられる。秋らしさを感じる実に清々しい天気と景色を堪能できるようになったのは良かったのだが、それに比例するかのように風が強まり、インプレッサはまだ問題ないが、見るからに強風に煽られている前を走るバイク2台がとても心配になってきた。しばらくすると2台とも路肩に止まってしまい、風が辛いのでここにバイクを置き、インプレッサで岬まで行きたいという。仕方がないので、安全な場所を探してバイクを停め、3人で引き続き襟裳岬を目指すことにする。ちなみに、かなりの強風とは言っても、それでも26日に鳥海山や寒風山の山頂で経験した、あの直立すれば体が倒されそうになるほどの強風ではなかった。如何にあの山の麓から駆け上がる風の強かったことか...


襟裳岬の駐車場に到着してドアを開けると、風がドアを押し開けようとするほどに強くなっていた。辺りは公園になっており、もの凄い風の中で散策をしたり、記念写真を撮ったりした。岬にあるレストハウスはライダーの間で有名なスポットのようで、萌えキャラを売りにした神社などが用意され、観光客を楽しませてくれる。友人の要望で「無敵食堂」で昼食をとることになり、私は昆布ラーメンを注文する。塩ラーメンにネギと昆布を乗せただけのシンプルなラーメンだが、これがとても美味しくて、味が忘れられないほどだった。友人二人は魚介類を含む豪華なものを注文していたが、何か忘れてしまった。


襟裳岬を後にして、バイクを置いた場所まで戻る。ここから先は、国道336号線等を通りながら北上することになる。襟裳岬までの道と同様、民家すら殆どなく、ひたすら美しく滑らかな丘陵の間を縫うように走る。晴れ間が広がっていくのがわかるほどに、周りには何もない。しかし、あまりにも同じ景色が続くため、そろそろ海沿いの道は飽きてしまったというのが正直なところで、網走から先に行く際は内陸部を進もうかと考え始めた。十勝が近づくにつれ、直線の道が多くなり、左右にはしばしば牧場や栽培中の野菜がみられた。空気のきれいな豊かな自然の中で放牧されている牛たちを見ていると、それは北海道産牛乳や野菜が美味しい訳だと納得した。この景色を実際に目の当たりにすれば、何故北海道産が好まれるのかなど考える必要もない。


帯広広尾自動車道の無料区間で十勝まで距離を稼ぐが、この道から見える田園風景はヨーロッパさながらの美しさである。車を停めてじっくり堪能したいほどに美しい。高速道路に乗ってしまったのでそれは叶わないが。帯広が近づいた所で給油をすると、なんと航続可能距離表示が1180kmまで伸びた。つくづく北海道は車にぴったりの世界だと感じる。ここに来るまでに記録更新が続いたが、これ以後は帯広市街地に入るため、さすがに記録は伸びずに終わる。帯広市街を抜け、あるキャンプ場に向かうが、気温がかなり低くなってきたというので(車だからわからなかった)、キャンプ予定地を上士幌町航空公園キャンプ場へ変更することに。これぞ北海道というべき直線道路に出た。通常なら思いっきり飛ばしたくなるところだろうが、小雨がちらついていたのでテンションはそれほど上がらずに済んだ。


上士幌町航空公園キャンプ場に到着。このツーリングで初めてのテント泊だ。テント設営はポールを通すところと、近寄ってくる虫への対応だけ苦戦したが、綺麗に建てられて満足の出来だ。友人が利用料金を回収しにきた職員と長々と話し込んでいるので何かと思ったら、近所のオススメスポット情報を入手してきた。夕食は「三千里」という焼き肉屋にて、また公衆浴場にも行くことができた。そのままの足で、キャンプ場から帯広駅までちょっとしたドライブをして、この日は終わりとなった。


<目次>
08/25 東日本Road Trip Part 1 東京〜酒田
08/26 東日本Road Trip Part 2 酒田〜大間
08/27 東日本Road Trip Part 3 大間〜日高
08/28 東日本Road Trip Part 4 日高〜士幌
08/29 東日本Road Trip Part 5 士幌〜釧路
08/30 東日本Road Trip Part 6 釧路〜納沙布・羅臼〜釧路
08/31 東日本Road Trip Part 7 釧路〜名寄
09/01 東日本Road Trip Part 8 名寄〜宗谷〜余市(前編)
09/01 東日本Road Trip Part 8 名寄〜宗谷〜余市(中編)
09/01 東日本Road Trip Part 8 名寄〜宗谷〜余市(後編)
09/02 東日本Road Trip Part 9 余市〜奥州(前編)
09/02 東日本Road Trip Part 9 余市〜奥州(後編)
09/03 東日本Road Trip Part 10 奥州〜東京
東日本Road Tripの記録 番外編