先日のドライブは濃霧と大雨に見舞われた。これほど悪条件の中のドライブは初めてだったので気を遣うことも普段と違ったが、その中で気がついたことが何点かあるので紹介したい。
・霧や雨の中でライト点灯している車が少ない
浦和から利用した東北道は、栃木県に入る前から既に霧が発生しており、視界が良いとは言えなかった。その中でライトをつけていた車はというと、全体の2〜3割の印象だった。殆どの車はスモールさえ点灯せず、フォグランプを点灯している車は記憶にないほど少なかった気がする。
また霧降高原道路はかなりの濃霧で、多くの区間で視界が100m前後、酷い時は50m程度まで落ち込んでいた。ここでのライト点灯率はさすがに4〜5割まで増えていたが、それでも半数の車は無灯火で濃霧の山道を走っていたことになる。
外は明るいし、ライトをつけなくても走ることはできるから特に気にしていないのかもしれないが、他車に自車の存在を知らせるために霧は特にライトをつけるべきで、普通の雨でもライトをつけるのに越したことはない。というか、フォグランプを霧の中で点灯している人は、夜間に普通のライト代わりに点灯している人より少ないことが既におかしい。
・ワイパーは惜しまず利用するべき
日光宇都宮道路を走行中、次第に雨が強くなってきた。道路も水はけが悪いのか、タイヤが水しぶきを上げ容赦無く自車へ降ってくる。この時ワイパーは普通の速度で作動させていたが、前方は見えるものの、多量の水滴がそれを意識せずにはいられなくなるほど視界に入ってきて、ワイパーが一往復する間に前の車も滲むようになった。これでは堪らないとワイパーを高速作動へ切り替えると丁度良くなったが、周りの車を見るとどうだろうか、ワイパー速度を早めている車はいなかった。それどころか、より激しく水しぶきを上げながら追越車線を晴れの時と同じペースで走っていく車がいる。水しぶきの激しさに、後ろからはその車の姿が見えなくなっているほどだった。
それは別として、大雨の時にはワイパーを惜しまずに高速へ切り替えて良いと思う。今までワイパーを高速にしているのを見たのは、スコールのようなゲリラ豪雨の時だけだが、あの速度はゲリラ豪雨限定で設定されたものではないだろう。ワイパーのゴムは消耗品で使えば使うほど減るものだが、安全のためにも惜しまず積極的に利用するべきだ。
・リアワイパーを利用している車がいない
私が乗っていたのはMINIはハッチバックだ。ハッチバックのリアガウインドウは特にリアタイヤからの水しぶきを受けやすく、東北道に乗った時点であっという間に後方視界がゼロになってしまい、これもまた堪らないとリアウインドウのワイパーを作動させた。そこからは深夜になって雨がやむまで止めることはなかった。サイドウインドウやドアミラーはワイパーがないから、後方視界はワイパーのあるリアウインドウに8割くらい頼ることになるからである。
後方視界がないことほど恐いことはない。そう思って他車を見ていると、リアワイパーを作動させている車がいないことに気がついた。一体何を考えているのだろうか?
車を走らせる時は、前だけを見ていれば良いものではない。自分は車の流れの中心を走っているのだと常に意識し、後ろを走っている車の状態、流れも確認する必要がある。自車によって後ろの流れが滞っていないか、後ろの車が自車に異常に接近していないか、車間距離は十分に空けられているかなど、いろいろある。車間距離が開けられていれば、自車の万が一の急ブレーキの際にも追突の被害が軽減される。信号待ちで停車中に後ろの車が減速せずに突っ込んできそうならば、後ろに目を配っていれば気づけるし、回避もできるかもしれない。回避ができなくても、構えの体勢に入れることで鞭打ちなどの被害が軽減できるかもしれない。
大雨でリアワイパーを作動させず後方視界がゼロになるということは、これらの対処が全て不可能になる。世の中にはリアワイパーを使わないからといって撤去するドライバーがいるが、私には全く理解できない。
ドイツ・アウトバーンの車載動画を見ていると、追越車線を走る車は、後ろから速い車が迫ってくるとすぐに車線変更をして道を譲るというシーンが多い。150km/hで走る車に200km/hで走る車が迫ってくるから、常に後ろを注意していないと追突事故になってしまうというアウトバーンらしい事情はあるにしても、参考になるだろう。それに「優秀なドライバーは、後ろにも気を配る」と聞いたことがある。
もうひとつ、雨とは関係ないが初心者マークならではの悩み。
・初心者マークを見ただけで追い越しに入ろうとする車が絶えない
相変わらず、流れがいつもより多少遅いだけでそれを初心者マークのせいにするドライバーが後を絶たない。流れを遅くしているのは私ではなく、2台前方の日本車だというのに、初心者マークをつけている車が原因だと決めつけ、不必要に車間距離を詰めてくる、若しくは無理に追い越しをかけようとする車がいた。その追い越しも、私が追越車線にいるからといって左側の走行車線から追い越そうとするのには呆れてしまう。初心者マークを煽るのも違反、左側から追い越すのも違反である。追越車線より走行車線の方が速いなんてこともないので、結局追い越せずに私の後ろに戻るのだが、不快極まりない。その車はきっと過去に初心者マークをつけた車に何か不快な思いをさせられたのかもしれないが、そうやって初心者マークをつけた車に対して余計な動きをとるほうが逆に危険であること、そして自らも昔は初心者であったことに気が付くべきである。