2014年5月13日火曜日
BMW116iをもう一度、お台場で!Part2/2
2ヶ月振りに乗ったBMW116iは、やはり良いものだった。前回より落ち着いて乗ることができたので、長所短所もはっきりした。先に結論を述べておくと、この116iとMINI ONEを比較した場合、私が選ぶのがMINIであるという判断は残念ながら変わることはなかった。しかし今回116iに改めて乗ることで、私の中でのMINIと116iの差はかなり縮まっている。ではどのような点が判断を分けたのか。
1、電動パワーステアリング
最終型E87-116iはそれまで採用され続けてきた油圧式パワーステアリングから、初の電動パワーステアリングに切り替わった。私は、この電動パワーステアリングのフィーリングがE87型1シリーズの全てを台無しにしていると考えている。特に中立付近の反応が良くない。例えて言えばゲームのステアリングコントローラーを操作しているかのような、路面に関わらず反応がほぼ変わらない、そんな操作感だ。冷静に意識しながらステアリング操作をしてみたところ、
・停車時にステアリングをきっても反発は殆どなく、モーターを回しているようなヌルっとした感触
・カーブでステアリングをきっても路面からの反応が伝わってこない
・基本的に「ヌー」と普通にステアリングがきれるだけ
色々と感想が浮かんできた。MINIはどうだったかというと、同じ電動パワーステアリングではあるが、上記のように感じることはなかった。116iよりも重く、路面状態を豊かに伝えて反発も強いので、ステアリングコントローラーを回すような単調なステアリング操作にはならなかったのだ。無論、それでもステアリング操作は日本車より重く、ダイレクトで遥かに良いことは確かだが。あくまでMINIとの比較の話。
2、エンジンサウンド
これはBMWの方が高級車だから仕方のないことかもしれないが、MINIの後に116iに乗ると、殆どエンジン音が聞こえてこないことに気がつく。MINIはいかにも目の前のボンネット下でエンジンが動いているのを感じさせる音量で、ヴィッツやラパンよりも音量は大きく、わざと聞かせている面もあるだろう。音の質はMINIは若干バラバラとした音で、116iの方が精巧な音でやはり高級だ。この辺りは単なる良し悪しよりは好みの問題。
3、高速安定性
これも116iとMINIで性格が違う。116iはその車格からは信じられないほど、車体が大きく重い車のようにズッシリとしていて、横風の影響も全く受けず、安定して走る。中立付近がやたらフワフワするステアリングでなければ、もの凄い安定感があるのではないだろうか。MINIは、こちらも車格からは想像できないほどズッシリと安定しているが、重さを感じることはほぼなく、代わりに路面に吸い付くような感覚が強く感じられた。116iは路面に吸い付く感覚は薄かった。
MINIと116iの判断を分けたのは、以上の3点しかない。その内後半の2つは好みの問題だから、私が印象的だったのがMINIであった、ということに過ぎないのかもしれない。
116iは電動パワーステアリングが台無しにしているだけで、他は何も悪くないことがよくわかった。改めて、落ち着いてBMWを運転することができて長所短所が明確になり、未練も晴れたわけだが、こうなると気になってくるのは「他のBMWは…?」ということ。また面白くなってきた。