2016年2月22日月曜日

カーシェアリングの不具合対応に問題はないか

昨年11月27日に、タイムズカープラスのBMWを利用した。その際にエンジンがトラブルを起こしたため、返却後にタイムズにその旨を伝えたのだが、対応とその結果に疑問を抱いたのでここにまとめておきたい。


1. 減速する度に咳き込むエンジン

様子がおかしくなったのは、首都高を降りてからだった。交差点で減速する度に咳き込むように回転が暴れ、エンストしそうになる。減速して回転数が落ちる際に発生するので、試しに減速時にニュートラルにすることで凌いでいたが、右折しようとした時に思わずニュートラルにせずに停止したところ、ついにストンとエンストしてしまった。後続車がいたのでハザードをつけて先に行かせつつ、エンジンスタートを試みたら、何事もなかったかのように動き始めた。返却地まであと数百メートルというところまで来ていた。


2. オペレーターに症状の発生を伝える

タイムズカープラスに苦情の電話を入れると、事細かに症状を伝えた後になって、オペレーターはアイドリング・ストップ機能の有無を確認し始めて呆れた。私はアイドリング・ストップ機能がついていないことくらい知っているし、回転数が暴れると詳細に伝えているのに。オペレーターは過去に応対してくれた方と異なり慣れていない様子だったから、恐らく、アイドリング・ストップ機能を知らないユーザーが電話してきたときのためのマニュアルを参照しているだけなのだろう。ある程度は配備されている車の知識くらい覚えておけよと言いたい。そしてオペレーターはこう言った。「もうすぐ点検なので、その際に確認させていただきます」

もし私がこのBMWのオーナーだとしたらすぐにでも点検に出したいところだが、驚いたことに、交差点の真ん中でエンストするような車を明日以降も貸し出すつもりでいるらしい。実際に、私が返却した翌日以降も毎日予約が入ったままだった。次の利用者にエンストに注意するよう個人的に伝えたいくらいだが、車を離れてしまった以上、その方法はない。


3. 症状は改善されたか

2月12日に、もう一度同じBMWに乗る機会があった。驚いたのは、エンストする症状が直っていないどころか、悪化していたことである。富津岬を訪れて帰路の途中、またしても減速時にエンジン回転が暴れるようになってしまった。交差点で停止する度、10回に2〜3回はエンストする始末で、信号待ちの間に再スタートするのにすっかり慣れてしまった。なぜ改善されていなかったのか考えると、どうやら乗り始めて数時間経たないと発生しないような気がして、そのせいではないかと思った。短時間乗るだけでは、症状は再現できないのかもしれない。仕組みについては詳しくないので明確なことは言えないが...

このBMWは殆ど毎日のように利用されていて、走行距離も13万キロとかなり酷使されているから、機関にトラブルが起きていてもおかしくない。しかし他の日本車と同じように貸しているわけだし、何も知らずに借りた人が交差点の中央でエンストして、焦って事故に繋がるような恐れはあってはならないはずだ。故障しているかもしれない車を平気で貸し出すというのなら、今後の利用は少し気をつけなければならないなと思うほかなかった。


4. カーシェアリングとの付き合い方を考える

今回のエンジントラブルに限らず、カーシェアリングの車は殆どが前後バンパーに擦り傷があるし、酷い時はバンパーが歪んでボンネットとの間に隙間ができていたり、ドアが大きく凹んでいるなんてこともよくある。おまけにそれらは新車として配備されたばかりの車でも珍しくない。全く無傷の車はあっただろうかと思い返すが、記憶にないくらいだ。ちなみに半年前に配備されてすぐにバンパー中央が凹んだスイフトは、先日ステーションが廃止されるまで修理されることはなかった。また今回のBMWも、11月にはなかった大きな凹みが左フロントドアにできていて、とにかく目立っていた。


カーシェアリングは基本的に無人で運用している以上、有人のレンタカーより不具合のある車に当たる確率は上がるだろう(ただし経験上レンタカーも安心はできない)。それに、傷をつけられてその都度修理していたら、採算が厳しくなりそうでもあり、限界がある。そう考えると、カーシェアリングとはそういうものだと思って利用しなければならないと割り切るようになった。とはいえ、見るからに傷の多い車を利用するのは気分が良くない。特に、利用登録して初めて乗ったMINIのボディパネルが1メートル近くに渡って思いっきり凹んでいるのを見た時はさすがに悲しくなった。あの記憶は忘れられない。

誰も見ていないからと乱暴に扱われるカーシェアリングは、本当に市民権を得られるのだろうか。カーシェアリングが普及したら、街中を傷だらけの車が走り回ることになるかもしれないなんて、想像したくはない。