2016年4月25日月曜日

電気自動車の日産リーフで相模湖へドライブ

ある所用で神奈川に行った帰り、折角遠くまで来たのでちょっとドライブしたいなと思って調べてみると、タイムズカープラスでも1台しかない電気自動車の日産リーフが町田にあるということで、寄り道して乗ってきた。リーフはアルバイトで何度か乗ったことがあるが、あの時は本当に短距離しか乗っていなかったので、時間を気にせずじっくり乗ってみたい。また、電気自動車で山道を楽しめるのか、そもそも電気自動車でドライブは楽しめるのかという色々な興味が湧いてしまい、乗らずにはいられなくなってしまった。


リーフとご対面。お世辞にもカッコイイとは言えないものの、この独特のスタイルは嫌いではない。どこか癖になる。


満充電状態だったが、エアコンOFFで航続可能距離表示は160kmくらいしかなかった。1万キロも走っていないのでバッテリーは然程劣化していないだろうから、これでは確かに積極的に買う気にはなれない。インパネのデザインが地味だったり、質感がノート並みなのはまだ許せるが、ステアリングのテレスコピックがないのが辛い。長距離を走る車ではないとは言え、しっくりくるドライビング・ポジションはとれなかった。


評論家ではないので大層なことは言えないが、感じたことを率直に述べるとするなら、以下のようになる。

・モーターによる加速は非常にスムーズで「気持ちいい」の一言。これで遮音がもっと上質であれば快適さは文句なしだろう。エコモードは加速があまりに鈍くてアクセルを踏み込んでしまうため、加速は通常モードの方が良い。一方で減速する際は、エコモードでアクセルを離すと強いエンジンブレーキのような減速をするので、上手く使えば停止直前までブレーキを踏まなくても済んでしまって面白い。加速は通常モード、減速はエコモードとカスタマイズできたらいいのに。

・どんなに加速が良くても、航続可能距離が実際の走行距離よりも早く減っていくことに気がついてしまえば、残念ながらリーフのドライブは緊張との勝負になる。ガソリン車でも燃料計を割と気にする私には、現状の電気自動車は精神衛生上良くない。平坦な道では800mごとに表示が1km減るイメージでまだ信頼できる方だが、山道の上り坂になると、1kmも走っていないのにみるみる表示が2km、3kmと減って焦りだす。初めの航続可能距離は160kmで70km走る予定だったが、本当に70km走れるかどうかすら心配になってしまうレベルだった。逆に下り坂になると積極的に回生ブレーキを働かせて航続可能距離が次第に伸びていくが、こうなると航続可能距離の表示は全く当てにならないと悟った。しかし、降りる時に航続可能距離は90km台だったので、確かに表示は間違っていなかった。運転中に表示の乱高下があったとしても気にしてはいけないということなのだろうか。

・ブレーキペダルのフィーリングは悪い。柔らかいゴムかスポンジを踏んでいるかのようにスカスカで、おまけにペダル自体どこまでも奥へ奥へと踏んでいけるので、訳がわからなくなって考えるのをやめた。ステアリングもゲームのコントローラーのようで、つまりリーフは積極的にドライブを楽しめる車ではないということだ。電気自動車ならではの地獄の底から溢れ出るような猛烈なトルクは面白く、この鋭い加速は醍醐味と言えるが、何度も楽しんでいると前述のようにバッテリー残量が問題となってくるので、楽しんでいる余裕はない。そもそも通常はアクセルを床まで踏み込む運転はしないから、あまり意味はなさそう。


ということで、最終的に70kmほど走って無事にドライブを終えた。車の出来として気になるところは幾つもあったが、何だ彼んだ言ってリーフのドライブは結構楽しかったというのが正直な感想だ。もっと車としての基本性能を高めることと、バッテリー残量表示と睨めっこしなくて済むようになれば、もう文句はない。将来、もし電気自動車しか買うことのできない時代が訪れたとしても、私は馴染んでいけるような気がする。内燃機関を積んだ車が追いやられていくことになるのは寂しいが、電気自動車の進化もそれはそれで楽しみである。