BMW製「FFのミニバン」がついに出揃ってしまいました。もう突っ込み所満載です。
まず「FFのミニバン」のどこが「Ultimate Driving Machine」なのかと。
「ツアラー」こそ車高が低い方が高速安定性が高くて適しているでしょうよ。
初のFF車だからってやけにカッコいい顔つきにしてズルい!
...など色々ありますが。
FRの優位性を主張して、FFを採用しないと言い切ってきたのはBMW、貴方達自身ではありませんか。
以下は「FFを持たない理由」としてBMW自ら作成したものです。覚えていますか。私はこれらを忘れていませんよ。
"That's why we don't have front wheel drives."
確かに、ミニバンはBMWに欠けていたジャンルだし、求めている人は確実にいるはずです。6〜7人家族を持つ人でどうしてもBMWに乗りたい人にとっては朗報でしかないでしょう。ここは百歩譲って、BMW製ミニバンの存在は否定しないことにします。
しかし、ミニバン2種類の発表だけで終わりではないのです。BMWは2シリーズアクティブツアラーの時と同様、これらFFモデルのターゲットをアクティブなファミリー層に絞ることによって、「この手のモデルはFFが効率的だから良いでしょ」と、保守的なファンからのFF化への批判から逃れようとしているように見えますが、そんな騙しには私は乗りませんよ。
(BMWメールより)
何故なら、今後は3シリーズ未満のあらゆるモデルがFF化されることがわかっているからです。1シリーズ、2シリーズ、そしてスポーツモデルとして登場するとされるZ2までFFになると言われています。F20型がデビューした当時のMotor Magazineには、BMWの発表においてF20が「"Final Destination"であると言っていた」と書かれていますが、伏線だったわけです。
性能のために、FR駆動(またはそれに準ずる4WD)を頑に守り続けてきたのに、何故この伝統を軽々と捨てられるのか。その全てはコストのためだとしか思えません。実際、その通りでしょう。既に、FFの2シリーズは基本設計をMINIと共有しており、今までMINIでしか使えなかったものをBMWでも使うつもりなのです。
(BIMMERPOSTより)
既に4WDを基本としたX5などのモデルがあるのだから良いではないかという意見もあります。確かにX5は市場にすんなり受け入れられました。でも実を言うと、私はX5も認めていません。元々SUVが好きではないのもありますが。
FFを認めるなら「BMWはFFを認めます」と一言発表すれば、「BMWが言うなら」とその一言にファンも甘んじて受け入れることなのに、ミニバンのような過去にないモデルから順に投入することで、騙し騙し批判を避けようとしながら従来のBMWファミリーに馴染ませていこうとするBMWの姿勢が気に入りません。開発者へのインタビューにおいて、FF化について言及する評論家も多いですが、開発者の方々は大抵は「FFでもBMWらしい走りを実現できていると確信しています」といった旨の説明をするだけで逃げていますね。BMWはファンも多いので、あちらこちらでBMWのFF化への批判が殺到していますが、中には「BMWのFF化は終わりの始まり」といった意味の意見を言う人もおり、ファンの熱意を強く感じます。このようなことはBMWファンでなければ気にしないのでしょうが、BMWのポリシーに共感を持ってきたBMWファンの人々にとっては非常に胸糞が悪い話なのです。
ここ数年の、メルセデスやアウディとの車種増加合戦が起こり始めてからBMWはおかしくなったように思います。3、5、7しか車種がなかった時代が懐かしいです。
私自身は今のところFR以外のBMWは認めないですし、将来に渡ってマイカーに選ぶことはないでしょう。
しかし、いずれはFFのBMWが浸透し、認識が変わる時が来るのでしょうか...
以上、BMWファンの戯言でした。