2015年6月3日水曜日

インプレッサスポーツにちょい乗り

追記:評価一転して気に入りました!→ インプレッサスポーツにもう一度期待して
追記2:インプレッサスポーツで北海道へ行ってきました!→ 北海道Road Tripの記録 Part 1

タイムズカープラスで増殖中のインプレッサに乗ってきました。スポーツモデルに然程興味が持てなくなった今、私の興味はWRXより素のインプレッサにあります。以前ニヤケ顔のアクセラスポーツに乗ってなかなかの好印象だったのですが、現行型の鼓動デザインがどうしても好きになれず、そうなると直接のライバルとなるインプレッサに期待が高まります。最近アイサイトを中心に話題のスバルはどのような走りを見せてくれるのでしょうか。

デザインは落ち着きにかける無骨さですが良くも悪くも真面目な印象で、ウネウネしたラインの奇抜さで好みが分かれるアクセラより好きですね。


ドアを開けてまず驚いたのは、そのドアのペラペラ感。ドアノブを引くと、鉄板を手で叩くような軽い音が響き、ドアの中がスカスカであるかのような印象を受けます。閉めても「ベン!」という音がして、まるで軽のようでまだ走り出してもいないのにがっかりしました。スイフトのドアの方がもっともっと剛性感のある良い音がしますよ。軽量化なのか、コスト削減なのかわかりませんが、こういった細かいところの重厚感に質を見出す人には明らかに不向きな車です。

最廉価グレードなので、久々の「普通の」キーを取り出し、エンジン始動。紛れもないボクサーエンジンの「ボロロロロ...」という音がして、これはいいですね!

しかしシートの出来がよくありません。サイドサポートは十分な硬さがあるのですが、背もたれ中央のクッションが柔らかすぎて、座ると違和感を感じます。まるでサイドサポート付きのソファに座っているかのようで、おかしいと思って背もたれを手で押してみたならば、グニャァとスポンジのように凹む有様...これは酷い。


気を取り直して走り始めます。ステアリングはインフォメーション皆無ですが予想以上に重く、まずまずの印象です。しかし、ふと気がつけば、殆どエンジン音が聞こえないではありませんか。アクセルを抜けばエンジンが回っているのかわからなくなるほどで、確かにここまで大人しいのでは往年のスバルファンはがっかりしてしまうでしょうね。BMWのようにとまでは言いませんが、折角のボクサーエンジンですし、もう少しエンジンが存在を主張しても良いのではないかと。

そしてCVTは、ザ・CVTとでも言いたくなるもので、もっさりしているの一言。1.6Lとしては明らかに不満で、燃費重視のセッティングだからと思いますが、決して遅くないものの、加速したくないと車が言うかのように重たく加速します。旧型アクセラのCVTはCVTらしくなく好印象だったので残念です。

走りそのものは短時間の運転なので簡単な印象に過ぎませんが、アクセラと同等の重厚感があり、安定して走ります。しかし前述のシートのせいで、車体はがっしり、体はふわふわと中途半端。


車内のデザインは奇遇にもスイフトにそっくりで、質感もあまり変わりません。それどころか、スイフトのオートエアコンとキーレスに対してインプレッサはマニュアルエアコンとキーレスなしに加え、メーター内の液晶も電卓のような安物で、クラス下のスイフトに負けています。スイフトもインプレッサもそれぞれ131万円と155万円のベースグレードですが、高価な方がイマイチというこの差は何でしょう。

それなりに期待して乗ったインプレッサスポーツですが、残念ながら惜しい点ばかりが目立ちました。特にシートの出来は最近乗った車の中でも特に気に入らない部類に入るもので、シートの座り心地に拘る私はこの時点でもうインプレッサスポーツは選択肢に入りません。インプレッサスポーツで気に入った数少ない点はそのエンジン音くらいで、それも走り始めると殆ど聞こえないという具合です。私としては、スイフトの方がずっと高評価ですね。とりあえず、車名から「スポーツ」は外しましょう。乗る人をがっかりさせるだけです!